鉄道模型用語集

線路、ポイント、レイアウトの形など、鉄道模型のレイアウトプランでよく使う用語を図と一緒に説明します。

ゲージと縮尺

ゲージ

ゲージは、鉄道模型の大きさを決める規格で、縮尺と軌間をまとめて定めます。おもなゲージは次のとおりです。

HOゲージ

HOゲージ(縮尺1/87、軌間16.5mm。ヨーロッパでは「H0」と書き、ドイツ語で「ハルプヌル」(半分の0)と読みます)は、鉄道模型で世界的にとびぬけて普及しているゲージで、車両、線路システム、アクセサリーの品ぞろえも非常に豊富です。…

Nゲージ

Nゲージ(縮尺1/160、軌間9mm)は、世界的にはHOに次いで普及しているゲージです。大きさはHOのほぼ半分で、同じレイアウトを約4分の1の面積に収められます。長い編成、広い情景、住まいの中に置くレイアウトに向いています。…

Zゲージ

Zゲージ(縮尺1/220、軌間6.5mm)は、普及しているゲージの中でもっとも小さいゲージで、1972年にMärklinが「mini-club」として発売しました。…

縮尺

縮尺は、実物と模型の大きさの比です。HO(1/87)では、レイアウト上の1cmが実物の87cmにあたります。縮尺によって、決まった面積にどれだけのレイアウトが収まるか、また模型での半径、勾配、編成の長さがどのくらいになるかが決まります。

軌間

軌間は、2本のレールの内側どうしの間隔です。実物の標準軌は1435mmで、模型の軌間はゲージの縮尺から決まります(HO:16.5mm、N:9mm、TT:12mm、Z:6.5mm)。並行する2本の線路の間隔を表す複線間隔とは別のものです。

線路と線路の形状

線路

線路は鉄道の走る道で、2本のレールを枕木の上に一定の間隔(軌間)で固定したものです。鉄道模型では、形の決まったパーツ(直線、カーブ、ポイント)や、曲げて使えるフレキシブル線路として売られています。

道床付き線路(道床)

道床は、線路の下のバラストの部分です。道床付き線路(たとえばMärklin C、Roco geoLine、KATOユニトラック)はプラスチック製の道床が最初から一体になっているので組み立てやすく、…

線路システム

線路システムは、メーカーが寸法の規格をそろえて作った線路のシリーズで、半径、長さ、ポイントの角度、複線間隔が互いに合うようになっています。…

直線線路

直線線路は、どの線路システムにもある基本のパーツで、いくつかの決まった長さがあります。その長さは、ポイントや複線の寸法と組み合わさるように決められています。標準の長さを組み合わせれば、すき間はたいていぴったり埋まります。…

カーブ(曲線線路)

カーブは、半径と角度(例:30°)が決まった曲がった線路です。線路システムには段階的に大きくなる複数の半径(R1、R2、R3など)があり、同心円として組み合わせられます。…

半径

カーブの半径は、メーカーの表示と同じく、線路の中心で測った公称半径です。小さい半径は場所をとりませんが、実物らしさに欠け、安全に走れる車両も限られます。長い車両や機関車には大きい半径が必要です。目安は、場所が許すかぎり大きくすることです。

最小半径

最小半径は、車両やレイアウトが対応できるいちばん小さい半径です。メーカーは車両ごとに最小通過半径を示しています(HOでは多くがR1(約360mm))。それより小さい半径でプランを作ると、脱線やカプラーに無理な力がかかる原因になります。…

フレキシブル線路

フレキシブル線路は、自由に曲げて好きな長さに切れる線路です(長さは多くが約90cm)。標準の寸法では埋まらないすき間を埋め、なめらかで自由な線形を作れます。注意点として、いちばんきつく曲がったところが最小半径を下回ってはいけません。…

複線間隔

複線間隔は、並行する2本の線路の中心線どうしの間隔です。どの線路システムにも標準の間隔があり(HOでは、たとえばPiko Aが61.9mm、Roco geoLineが76.5mm、Märklin Cが77.5mm)、ポイント、カーブの半径、…

勾配

勾配は、線路がどれだけ上るかを表します。百分率(距離あたりの高さ。例:3%=100cmで3cm)か、1:33のような比で示します。…

車止め

車止めは、行き止まりの線路の端にある設備で、車両が線路の端から転がり出るのを防ぎます。レイアウトプランでは、車止めはその線路が行き止まりであることを示し、その先へ延ばしたり通り抜けたりはできません。

アンカプラー線路

アンカプラー線路は、決まった場所でカプラーを切り離す線路です。解放ランプを使う機械式と、ボタンを押して動かす電磁式があります。入換運転の中心となる道具で、車両を留め置いたり、機関車を付け替えたり、列車を組み直したりできます。

ジョイナー

ジョイナーは、2本の線路パーツのレールの端どうしを、機械的にも電気的にもつなぐ金属またはプラスチックの小さな部品です。絶縁ジョイナーは、電気の回路を必要な場所で分けます。信号区間、リバース線、複数の列車を走らせる運転で重要です。…

S字カーブ

S字カーブは、反対向きのカーブ(反向曲線)が直接つながったところにできます。列車は中間直線なしで、すぐに反対方向へ向きを変えます。このためカプラーに強い横向きの力がかかり、長い車両が引っかかったり脱線したりすることがあります。…

縦曲線

縦曲線は、傾きの違う2つの線路区間をなめらかにつなぐ部分で、勾配区間のふもと(底部)と頂上にあります。勾配の変わり目が急に折れていると、長い車両は固定された軸距がその折れ点に沿えず、床下が当たったり車輪が浮いたりします。…

ポイントと交差線路

ポイント

ポイントは、1本の線路を2方向に分けます。元の線路から分岐側の線路が分かれ、製品によって左または右に分岐します。動くトングレールが車輪を目的の方向へ導きます。ポイントはどのレイアウトプランでも中心となる要素で、どの進路を通れるかを決めます。

交差線路

交差線路では2本の線路が交わりますが、車両が一方からもう一方へ移ることはできません。動くトングレールがないためです。交差の角度はいろいろあり、線路システムのポイントの角度に合わせて作られています。

ポイントマシン

ポイントマシンは、ポイントを離れた場所から切り替える装置で、電磁式、モーター式、サーボ式があります。床下式はボードの下に隠れ、地上式はポイントの横に見える形で付きます。…

渡り線

渡り線は、向きが逆の2つのポイントで並行する2本の線路をつなぎ、列車が線路を移れるようにしたものです。2つの渡り線を交差させて組み合わせたものはダブルクロスと呼ばれ、両方向に渡れます。…

対向・背向

対向・背向は、列車がどちらの方向からポイントに入るかを表します。対向(facing)は、列車がトングレール側から入る場合で、どちらの線路にも進めます。ここでポイントの向きが間違っていると、誤った進路に進んだり脱線したりします。…

線路配置とレイアウトの形

レイアウトプラン

レイアウトプランは、鉄道模型のレイアウトを真上から見て縮尺どおりに描いた図面です。線路、ポイント、レイアウトボード、多くの場合は建物や情景も描きます。…

小判形

線路の小判形は、いちばん簡単な閉じた線路の形で、2つの半円を直線でつないだものです。入門セットの多くは小判形になります。ここからポイント、並行線路、駅を加えて本格的なレイアウトに育てていくのが、昔からの始め方です。

ドッグボーン

ドッグボーンは、中央を押しつぶした小判形です。両端に折り返しのカーブがあり、その間に接近して並ぶ2本の線路が複線の路線のように見えます。上から見ると骨のような形です。普通の小判形と同じく、列車はいつも同じ向きに回ります。…

リバース線

リバース線は、180°の折り返しのカーブで線路を元の線路に戻す配線で、列車は逆向きになって同じ線路に戻ってきます。運転には便利ですが、電気的には注意が必要です。直流2線式では左右のレールがつながってしまうためショートします。…

ループ線

ループ線は、線路をらせん状に何周もさせて上下に移動させる配線で、段と段(例:メインの段と隠しヤード)をつなぐもっとも場所をとらない方法です。重要な値は、半径、勾配、そして周回の間の高さのゆとり(建築限界と路盤の厚さ)です。…

待避線

待避線は、本線に並行して敷かれ、両端をポイントでつながれた線路です。列車がここで止まり、対向列車や後続列車を先に通せます。複数の列車を走らせる運転の基本です。線路が2本ある駅は、基本的にどれも待避線をもつ駅です。

留置線

留置線は、片側の端だけがポイントでつながり、車止めで終わる線路です。走らせていない機関車や客車・貨車、編成全体をここに留めておきます。待避線との違いは入口が1か所しかないことで、通り抜けるのではなく入換をします。

引き上げ線

引き上げ線は、駅や留置線群の端にある行き止まりの線路です。入換用の機関車が車両のまとまりをここへ引き上げ、そのあとポイントを通してほかの線路へ押し込みます。本線をふさがずに入換ができます。長さによって、一度に入換できる車両の数が決まります。

有効長

有効長は、線路のうち実際に列車が使える部分の長さで、ポイントの車両接触限界から車両接触限界まで、または車止めまでを測ります。駅の線路や留置線にどの長さの編成が入るかを決めます。…

隠しヤード

隠しヤードは、レイアウトの下、背景の裏、下の段などに隠した留置線群です。ここで編成ごと出番を待ち、あとで「どこからともなく」現れます。限られた面積で変化のある運転をするための大切な工夫です。…

頭端式駅

頭端式駅では、すべての線路が車止めで終わります。列車は前向きに入り、後ろ向きに(または機関車を付け替えて)出ていきます。実物の例はフランクフルト、ライプツィヒ、ミュンヘン、シュトゥットガルトです。…

通過式駅

通過式駅では、路線が両側に続いていて、列車は停車したあと同じ向きに進みます。もっとも多い駅の形で、基本は本線と待避線で構成し、必要に応じて留置線や貨物の荷役線を加えます。

ターンテーブル

ターンテーブルは、台の上で機関車の向きを変え、放射状に並んだ線路に振り分けます。機関区の扇形機関庫の前にあるのが典型的です。蒸気機関車の時代には、機関車の向きを変えるために欠かせませんでした。…

機回し線

機回し線を使うと、機関車が自分の列車の横を通って反対側の端に回れます。頭端式駅や入換運転には欠かせません。機関車は切り離されたあと、並行する線路(機回し線)で客車や貨車の横を通り、反対側の端でふたたび連結します。…